さて助っ人ビルダーのパイプハウス修行も終了して、桜前線とともに岩手の山小屋に戻ろうと準備しているときにアクシデントが発生です。
車のパワステが効かなくなってしまいました。ハンドルが回らない!!!!ってくらいに重いです。
圧力パイプに穴が空いてしまったようで、修理代が5万円とか、ポンプも壊れていると16万円だとか・・・・・・。ああ、絶望!バイト代が吹っ飛びそう・・・・。
そんなわけで1周間くらい手痛い、いや停滞です。
ものすーごく気落ちしてますが、気晴らしに?いよいよビニール張りです。いやポリ張りかな。
このフィルム張りは風との戦いです。仮止めするまでの時間との戦いなのです。
フィルム張りは朝がいいですね。風が無いか弱いですからね。そのときに屋根フィルムを張ります。
風があったりするときは側面だけを仕上げておき、翌朝に屋根を張ったりします。つまり状況によって順番はどちらでもいいんです。
一番安全なのは早朝、夕方の無風時ですね。でも仕事では早出残業はあまりしませんです。
ボクはどちらかというと屋根を先にはったほうがやりやすいと思ってます。側面の仮止めを外しながらの作業は一手間多くなってしまうから慌ただしいときはヤバイのですよ。
●妻面の金具部を養生します。

フィルムを引掛けで破かないようにするためです。
フィルムの端切れを二重に当てたりしますが、ボクラはガムテープだけですね。屋根と違ってフィルムを張った後は擦れることは少ないですから。
※棟パイプの接続金具の上側を同様に保護したり、その部分のフィルムの内側に補修テープを張ったりしている例を見たことがありましたが、紫外線のためか剥がれていることが多かったですね。でもそれなりの効果はあるでしょうね。
●フィルムの表裏を間違わないように。

「文字がちゃんと読める方が外側です」と書いてありますね。文字は上下逆さまでもいいのですよ。裏側にならなければ。(笑)
●屋根の上でフィルムを広げる例です。
20間(ビニール長約40m)くらいまでの場合はこのようにしてます。
梱包状態のまま担いで持ち上げます。

梱包状態のまま上げるのは、フィルムが滑り安いので、落としたり傷をつけたりしないためです。
※リフトがあったら使わせてもらいます。農家には案外あるもんです。これは楽ちんで安全ですよ。
荷解きして広げます。

まず幅方向に広げます(約半分の幅に折られている)。すると奥行き方向は蛇腹折になって現れます。この状態で屋根の奥行き方向に展開していきます。
最終的に全面展開するときには2つの折り畳みタイプがあります。
一つは観音開きで展開するもの。この場合は、最初に部分的に広げて見て、表裏をよく確認することが重要です。全面展開するのは簡単です。が、間違うとエライコッチャ!になります。
もう一つは2つ折りになっているもの。こちらの場合は折の内側が表面(外側)なので確認作業は必要ありませんが、全面展開するのがちょと面倒です。
蛇腹折の端をロープで縛ります。

反対側の妻面からロープを引いて奥行き方向に伸ばします。

妻面に届いたら全面展開します。前記のように2タイプあります。
妻側の長さが決まったら、妻側を仮止めして、左右に垂らし広げます。

このとき、左右の長さを確認して、妻側の中央、左右の3か所を仮止めで固定しておきます。
※フィルムの中心(棟パイプ部)には文字や線が印刷してあるので、これを目安にもできます。
素早く、端から順にクネクネスプリングで2~3mおきに仮止め(5山くらい)していきます。

このスプリングは、側面フィルムの仮止めがしてない場合は、あらかじめ配っておく必要があります。
そよ風程度でもあおられて落ちてしまう時もあります。素早い行動と経験とチームワークがものをいう瞬間なのですよ。
風があるとき、執拗にフィルムを掴んでいると空中に舞い上がることになるのでご注意を!
●もっと長い場合
棟上で引っ張れるのは20間(40m)くらいまでが限度でしょうかね。
それ以上は分割するか、地上にで広げてから張っていきます。
※分割して張るときは、アーチパイプ上にビニペットをビス止めして、そこでビニールを繋いでいきます。
1枚で張るときは(風が多少あるときにも有効な方法です)、骨組みに沿って側面の地面にすべて広げておきます。

15mおきくらいにロープで束ねて、ロープを棟越しに反対側に投げておきます。
ロープを引いて棟パイプまで引き上げたら、落ちないように棟に縛っておきます。

まず妻側を仮止めしたら、妻面から順番に引き上げてある束をほどいて広げ、側面を順次仮止めしていきます。
これを繰り返して全面を張っていきます。
この方法はフィルムが地面で汚れてしまうのが難点です。まして雨上がりのときは最悪ですね。
●バタツキ防止のマイカ線のかけ方
伸びのある農ビフィルムの場合にやりますね。農POでも慎重な方はヤルことがあります。
オモリを結んで反対側に投げていたりしますが、1本ずつでは効率がよくないですねえ。そんな投げオモリも販売されていますがね。(笑)
これをいっぺんにやってしまおう!って方法です。
側面にロープを張っておきます。

長さを測ったマイカ線をアーチパイプ間に一組ずつ結んでおきます。

つまりアンカーパイプとロープに結ぶわけです。
全体的にはごちゃごちゃ状態になりますが、端から順番に結んで交差しないようにします。

ロープの端を持って屋根越しに反対側に引き上げます

ロープから一本ずつ外してアンカーに結んでいきます。

一番緊張する屋根のフィルム張りのノウハウはこんなもんですかね。
次回は側面張りで最終回の予定です。じゃ!
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車のパワステが効かなくなってしまいました。ハンドルが回らない!!!!ってくらいに重いです。
圧力パイプに穴が空いてしまったようで、修理代が5万円とか、ポンプも壊れていると16万円だとか・・・・・・。ああ、絶望!バイト代が吹っ飛びそう・・・・。
そんなわけで1周間くらい手痛い、いや停滞です。
ものすーごく気落ちしてますが、気晴らしに?いよいよビニール張りです。いやポリ張りかな。
このフィルム張りは風との戦いです。仮止めするまでの時間との戦いなのです。
フィルム張りは朝がいいですね。風が無いか弱いですからね。そのときに屋根フィルムを張ります。
風があったりするときは側面だけを仕上げておき、翌朝に屋根を張ったりします。つまり状況によって順番はどちらでもいいんです。
一番安全なのは早朝、夕方の無風時ですね。でも仕事では早出残業はあまりしませんです。
ボクはどちらかというと屋根を先にはったほうがやりやすいと思ってます。側面の仮止めを外しながらの作業は一手間多くなってしまうから慌ただしいときはヤバイのですよ。
●妻面の金具部を養生します。

フィルムを引掛けで破かないようにするためです。
フィルムの端切れを二重に当てたりしますが、ボクラはガムテープだけですね。屋根と違ってフィルムを張った後は擦れることは少ないですから。
※棟パイプの接続金具の上側を同様に保護したり、その部分のフィルムの内側に補修テープを張ったりしている例を見たことがありましたが、紫外線のためか剥がれていることが多かったですね。でもそれなりの効果はあるでしょうね。
●フィルムの表裏を間違わないように。

「文字がちゃんと読める方が外側です」と書いてありますね。文字は上下逆さまでもいいのですよ。裏側にならなければ。(笑)
●屋根の上でフィルムを広げる例です。
20間(ビニール長約40m)くらいまでの場合はこのようにしてます。
梱包状態のまま担いで持ち上げます。

梱包状態のまま上げるのは、フィルムが滑り安いので、落としたり傷をつけたりしないためです。
※リフトがあったら使わせてもらいます。農家には案外あるもんです。これは楽ちんで安全ですよ。
荷解きして広げます。

まず幅方向に広げます(約半分の幅に折られている)。すると奥行き方向は蛇腹折になって現れます。この状態で屋根の奥行き方向に展開していきます。
最終的に全面展開するときには2つの折り畳みタイプがあります。
一つは観音開きで展開するもの。この場合は、最初に部分的に広げて見て、表裏をよく確認することが重要です。全面展開するのは簡単です。が、間違うとエライコッチャ!になります。
もう一つは2つ折りになっているもの。こちらの場合は折の内側が表面(外側)なので確認作業は必要ありませんが、全面展開するのがちょと面倒です。
蛇腹折の端をロープで縛ります。

反対側の妻面からロープを引いて奥行き方向に伸ばします。

妻面に届いたら全面展開します。前記のように2タイプあります。
妻側の長さが決まったら、妻側を仮止めして、左右に垂らし広げます。

このとき、左右の長さを確認して、妻側の中央、左右の3か所を仮止めで固定しておきます。
※フィルムの中心(棟パイプ部)には文字や線が印刷してあるので、これを目安にもできます。
素早く、端から順にクネクネスプリングで2~3mおきに仮止め(5山くらい)していきます。

このスプリングは、側面フィルムの仮止めがしてない場合は、あらかじめ配っておく必要があります。
そよ風程度でもあおられて落ちてしまう時もあります。素早い行動と経験とチームワークがものをいう瞬間なのですよ。
風があるとき、執拗にフィルムを掴んでいると空中に舞い上がることになるのでご注意を!
●もっと長い場合
棟上で引っ張れるのは20間(40m)くらいまでが限度でしょうかね。
それ以上は分割するか、地上にで広げてから張っていきます。
※分割して張るときは、アーチパイプ上にビニペットをビス止めして、そこでビニールを繋いでいきます。
1枚で張るときは(風が多少あるときにも有効な方法です)、骨組みに沿って側面の地面にすべて広げておきます。

15mおきくらいにロープで束ねて、ロープを棟越しに反対側に投げておきます。
ロープを引いて棟パイプまで引き上げたら、落ちないように棟に縛っておきます。

まず妻側を仮止めしたら、妻面から順番に引き上げてある束をほどいて広げ、側面を順次仮止めしていきます。
これを繰り返して全面を張っていきます。
この方法はフィルムが地面で汚れてしまうのが難点です。まして雨上がりのときは最悪ですね。
●バタツキ防止のマイカ線のかけ方
伸びのある農ビフィルムの場合にやりますね。農POでも慎重な方はヤルことがあります。
オモリを結んで反対側に投げていたりしますが、1本ずつでは効率がよくないですねえ。そんな投げオモリも販売されていますがね。(笑)
これをいっぺんにやってしまおう!って方法です。
側面にロープを張っておきます。

長さを測ったマイカ線をアーチパイプ間に一組ずつ結んでおきます。

つまりアンカーパイプとロープに結ぶわけです。
全体的にはごちゃごちゃ状態になりますが、端から順番に結んで交差しないようにします。

ロープの端を持って屋根越しに反対側に引き上げます

ロープから一本ずつ外してアンカーに結んでいきます。

一番緊張する屋根のフィルム張りのノウハウはこんなもんですかね。
次回は側面張りで最終回の予定です。じゃ!


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最終更新日 : 2015-04-03